おばあちゃんのついた嘘…
脳梗塞でうちで寝たきりのおじいちゃんに うちのお父さんが死んだことを隠した
おじいちゃんは必死に 左手でノートに 書いた
ノートには、お父さんの名前だけが書かれていた
おばあちゃんは 嘘をついた
おじいちゃんは 喋れないから あきらめたのか 涙だけをこぼした
おばあちゃんは 親より先に子供が死ぬなんて 哀しいから おじいちゃんには黙っててほしいと みんなにいった
嘘にも 相手を思う嘘があって 嘘をつくほうも 辛い出会い
それでも 私は やっぱり真実が知りたいと思うし あのとき 嘘をついた自分が 正しかったのか 今でも分からない
結局おじいちゃんは 知らされることなく 死んでしまったけど あのとき 全てを悟って おばあちゃんのためを思いきくことをあきらめたのか 一体どんな気持ちだったのだろう…
愛してるからこそおばあちゃんの嘘にあわせたのかもしれないし もし そうだとしたなら ある意味 そこには 2人にしかわからない嘘があるんだと思う